外壁

外壁

外壁は屋根と同じように外界と接して風雨や直射日光から住まいを守る大切な役割を担っています。放っておいた小さなひび割れから雨水が入り込み、建物そのものを害してしまったり、コケやカビなども住まいを傷める原因の一つになります。
大切な住まいを長持ちさせるためにも、定期的な清掃やメンテナンスが欠かせません。外壁のお手入れは水洗いが基本ですが、これも壁自体の素材によって少しずつやり方が異なります。ここでは素材別に、そのお手入れ方法を紹介します。

モルタル壁のお手入れ

モルタルとは、セメントと砂、水を混合して作る建材材料です。ペーストのように使えて施工性がよく、仕上がりも美しいことから、外壁の仕上げ材から目地材などにも使われます。

基本的には構造材上に板を固定して防水シートを張り、さらにその上に金網を固定した上からモルタルを盛っていきます。モルタルの材質上、乾燥後に細かなひび割れが生じやすいのが弱点ですが、ひびも細かなものなら影響は少なく、それほど神経質になる必要はありません。

普段はそれほど手入れの必要がないモルタル壁ですが、泥水の跳ね痕など汚れが付いた場合は、柔らかいブラシなどを使って優しく水洗いをして落とします。

サイディング壁のお手入れ

サイディングは統一規格で作られた工業製品の板状外壁材で、素材によりセメント系・金属系・セラミック系などに分けられます。

セメントと繊維質を主原料とするセメント系サイディングは施工しやすく防火性に富み、意匠性にも優れています。鉄やステンレス、鋼、アルミニウムなどの金属板を素材とする金属系は、軽量で施工性の良さが特徴です。

近年は鋼板にアルミニウムに亜鉛、シリコンなどをメッキし耐久・耐候性に富むガルバニウム鋼板も人気を呼んでいます。土や石を粉砕形成して焼き固めたセラミック材によるセラミック系は、耐久・耐火・耐候性に優れています。

お手入れはいずれも水洗いが基本ですが、塗膜を傷つけないよう柔らかめのブラシ等を用い、落ちにくい汚れがついてしまったら薄めた中性洗剤を使いましょう。

板張り壁のお手入れ

板張り壁は、木材にワニスやオイルステインなどを塗装して仕上げた壁で、ラワン材やヒノキ、杉が使われます。

天然材なので、温度・湿度や直射日光、雨など自然環境の変化に影響されやすい壁です。特に水分が苦手なので、梅雨時期は雨水や湿気の侵入に注意し、できるだけ乾燥させるようにしましょう。

ただし、直射日光に当てすぎるのもよくありませんので、植木の配置や葦簀の活用など工夫が必要です。汚れ落としは、まずはたきで土埃を払ってから水で薄めた住宅用洗剤を使い、雑巾で壁全体を拭きます。力を入れすぎると色落ちするので、軽く丁寧に拭いていきましょう。

全体を葺き終えたら水洗いして固く絞った雑巾で仕上拭きし、洗剤分を残さないようにします。

タイル貼りの壁のお手入れ

外壁用のタイルは、陶磁器質の素材を板材状に加工した建材です。優れた防水性、対候性、耐水性を備えており、昔から内外装に広く活用されてきました。

タイル壁は施工方法により2種類に分けられます。

1つは湿式構法と呼ばれ、モルタルを塗った壁の上に、仕上げ材代わりにタイルを貼り付けていくやり方。一方、乾式工法は構造合板の上に防水シート、パネルをつけ、そこへタイルを1枚1枚引っ掛けるようにして張り付けていきます。いずれの構法も、汚れは水洗いが基本ですが、タイル材を傷つけないよう柔らかいブラシやモップを使います。

なお、乾式工法で仕上げた場合は、目地のモルタル材に注意しましょう。ここにひび割れなど生じると、腐食につながる恐れがあるので、見つけたら早めに補修します。

その他の外回りのお手入れ

外壁の他にも、建物外回りや周囲には様々なお手入れ対象があります。それらについてのポイントも併せてご紹介します。

  1. (1)バルコニーや濡れ縁
    屋根や外壁と同じく、常に風にさらされているバルコニー、濡れ縁は、日常的に使う場所だけに、破損や腐食の危険にさらされています。定期的に雑巾がけを行ってほこりなどを溜めないようにしましょう。また、多くの住宅では、バルコニーと部屋の段差はそれほど大きくとられていません。そのためバルコニーの隅の排水溝が詰まったまま大雨が降ると、そこからあふれた水が室内に侵入してしまうことがあります。排水溝にゴミがたまらないように日常的に気を付け、こまめな掃除を心がけましょう。
  2. (2)建物の基礎回り
    基礎の立ち上がり部分のコンクリート部が、雨水の跳ね上がりなどで汚れてしまった場合は、乾燥しているときに、ブラシなどを使って落とすのが最適です。この基礎部分には換気口がありますが、ここから水が入るのを防ぐためにも水洗いは避けなければなりません。
    どうしても気になる場合は、絞った雑巾で水拭きするか、ブラシで落としましょう。
    また、回収や水道工事、あるいは植栽などを行う場合も、この基礎本体は絶対に傷つけないよう注意します。
    近くに大きく育つような植物を植えることは避けた方が無難です。
  3. (3)換気口をふさがない
    床下換気は、住まいを長持ちさせるための劣化対策において極めて重要なポイントです。
    この床下換気をスムーズに行うためには、基礎部の換気口がきちんと機能していなければなりません。換気口の前や周りに物を置いたり、植栽するなどして、これをふさいでしまったら、せっかくの換気口が十分な機能を果たせません。
    腐朽菌やシロアリ対策の観点からも、換気口をふさがないようにしましょう。
  4. (4)敷地の排水に注意しよう
    建物本体だけでなく、これを囲む敷地全体の湿気にも注意が必要です。
    湿気の多い敷地は、衛生上の問題があるのはもちろん、シロアリなど様々な害虫が発生する原因にもなりかねず、建物の劣化を早めてしまいます。日頃から掃除してきれいにしておかなければなりません。また、水はけの悪い土地では、敷地内に水たまりができやすいことがあります。雨樋の方向や勾配の付け方を工夫して、雨水の流れをできるだけ排水桝に直接導くようにすると良いでしょう。