素材に合わせて選ぶ床のお手入れ

そこに立ち、そこを歩き、そこに座り、そこに寝る。住まいの中で、住人が最も頻繁に触れるのが「床」です。それだけに、最も汚れやすく傷みやすく、そうした変化が最も目立つ場所でもあります。住まいの快適さを保つうえで、この床のお手入れは最も重要なポイントの一つといえるでしょう。
でも、一口に床といってもその素材は様々。畳やフローリングからカーペット等々、それぞれの素材の特性に合わせたお手入れ方法が、重要になります。

フローリングの床のお手入れ

洋室の床としてポピュラーなフローリング床は、木材の板を張った板張り床。
木材という自然素材は水分を吸収&放出する調湿機能がありますが、この水分量の変化で木材自身も伸縮します。そのため表面がひび割れたり、反りによる隙間が生じる可能性があるので、掃除でもできるだけ水は使わないようにします。

汚れがついてしまった場合は、木質床材に使える住宅用洗剤を薄めたものを雑巾につけて拭き取り、仕上げは固く絞った雑巾で洗剤分を拭き取って乾いた布で仕上げます。定期的にワックスを掛けなおしておくと、木肌の擦り傷やシミを防げるし、もし汚れがついても簡単に落とせます。

なお、ワックスは木質床用の製品を選び、使用法をよく読んで正しく使いましょう。

日本の気候風土がはぐくんだ伝統の床材「畳」

畳は日本の高温多湿な気候風土に育まれ、保温力や調湿機能も富んだ床材です。しかし、吸水性にも富んでいるため不潔にしているとダニやカビの温床になりかねません。日頃から欠かさずお手入れして、常に清潔さを保つことが大切です。

毎日のお掃除は、まず畳の目に沿って掃除機をかけ、埃が溜まらないようにします。掃除機を乱暴にかけると畳の表面が傷むので、丁寧に行うのがポイントです。さらに、畳の大敵であるカビを防ぐためにも、年に1度は畳干しを。家族みんなで協力して畳を上げて外に運び、軽くたたいて埃を出したうえで、掃除機をかけてしばらく風を通します。

もしカビが生えてしまったら、事前に消毒用アルコールなどをしみこませた布で拭きとってから畳干しして風を通します。

こまめなお掃除が必要なカーペット床

カーペット床も、素材や色、毛足の長さも様々なものがありますが、毛足が長いものほど掃除がしにくく、部屋の隅の部分や家具の裏側などではダニが繁殖することも。毎日のお掃除をこまめに行うとともに、天気の良い日は窓を開けて風を通すことを心がけましょう。

お掃除は、掃除機を丁寧にかけることが基本。カーペットの毛足に沿って丁寧にかけていきます。特に毛足の長いカーペットはナイロンヘアブラシを使って毛足を起こし、埃を浮き上がらせたうえで、毛足を寝かせる方向に掃除機をかけるとよいでしょう。

一方、汚れがついてしまった場合は、カーペット用洗剤をぬるま湯に溶かして薄め、これに着けた雑巾を固く絞って汚れの箇所を外側から叩くようにして落としていきます。擦ってしまうと汚れが広がるので注意が必要です。

クッションフロアは水拭きで

キッチンや洗面所、トイレなどでは、塩化ビニール系素材で作られたクッションフロアと呼ばれる床材が多く使われます。ビニール素材なので水拭きでき、弾力性にも富んでいます。

お掃除は水で濡らして固く絞った雑巾で拭き掃除。特に汚れがひどいときは中性洗剤をお湯で薄めて拭き、その後、水拭きして洗剤分を拭き取ります。さらにクッションフロア用のワックスも市販されているので、これを定期的にかけておくと表面が保護され、一層長持ちさせられます。

なお、長年使い続けていると、クッションフロアの端の方から剥がれるなどの劣化が始まることがあります。剥がれた部分を放置していると反り癖がついて直しにくくなってしまうので、そうなる前にクッションフロア用の接着剤などで保守しましょう。