下水処理設備

下水処理設備のお手入れ

戸建て住宅においては、家の建物本体だけでなく、そのわきや庭などにも様々な設備が設置してあります。
特に埋設してある排水管や排水桝、少し離れた場所においてある浄化槽など下水処理にまつわる設備は、目立たないながらも、その住まいでの生活を支える大切な機能を備えています。
これらの機能をきちんと維持して住まいの寿命を延ばしていくためにも定期点検やメンテナンス、そして日常的なお手入れや清掃が重要になります。

汚水処理は直流方式?浄化槽方式?

住宅から排出される排水は、し尿などの汚水とキッチンや浴室などから出る雑排水、そして雨水の3つがあります。

このうち前2者の汚水と雑排水は、そのまま川や海に流すと自然の自浄能力を超え、河川や海を汚染してしまうため、何らかの処理が必要になります。

公共下水道が完備した地域では、住まいと汚水処理場を下水道で結んで汚水処理を行っています(直流方式)が、地域の地形やコストの問題から下水道の展開が難しい地域も多く、そうした地域では各戸に浄化槽を設ける方式がよく採用されます。

まずはあなたの自宅がどちらの方式を使っているか確かめたうえで、それぞれに合ったやり方でお手入れしていきましょう。

排水桝のお手入れ

汚水や生活排水を流す下水管は地中に埋め込んであるため、そこにゴミや汚泥が詰まると清掃に大変な手間がかかります。

そこで配水管の合流点・分岐点などの詰まりやすい箇所に蓋つきのマスを埋設し、ゴミや汚泥をマスに溜め水だけが流れるようにしています。これが排水桝で、汚水用の「インバートマス」、雨水処理用の「溜めマス」、キッチン等の雑排水処理用の「トラップマス」等があります。

溜めマスはそこにゴミや土砂を沈殿させる仕組みなので、月1回は排水溝と共にマスも清掃してゴミや土砂を取り除きましょう。
また、雑排水を流すトラップマスも汚れやすく、同じく月1回はマス内部を清掃しましょう。マスのフタを開けてゴミを取り除き、台所や浴室から水を流します。

浄化槽のお手入れと注意

汚水処理施設代わりに汚水処理を行う浄化槽は、低コストで汚濁物質の除去能力を備えた設備です。
その性能や構造は建築基準法で定められ、製造や施工方法、維持管理ルールなども決められています。維持管理についても、専門業者による定期的な保守点検と年1~2回の清掃が必要です。

浄化槽には様々な種類がありますが、一般的な家庭用合併処理浄化槽は、嫌気性微生物と好気性微生物を利用し処理を行うタイプが多いようです。
好気性微生物を使う接触ばっき槽は送風機で空気を送り微生物を維持しているので、電源を切ってはいけません。 また、てんぷら油や調理クズなども流さないようにしましょう。

浄化槽のマンホールのふたが外れると大変危険です。きちんと閉めてロックすること。また、便器やお風呂を掃除するとき、塩酸や強力な洗浄剤などを使うと浄化槽内の微生物がダメージを受けるので使わないようにしましょう。

浄化槽の使用上の注意

浄化槽の性能を発揮させるには、お手入れと共に、日ごろの管理や使い方も大切になります。そのポイントもあわせてご紹介します。

  • トイレには、トイレットペーパー以外のものを流さない。
    浄化槽内の微生物に影響を与えると同時に、配管が詰まったり、浄化槽内の装置異常の原因になります。
  • 台所では生ごみや使用済みの天ぷら油は流さない。
    悪臭の原因になり、また、油分が固まると配管が詰まったり、浄化槽内の装置異常の原因になります。
  • 洗剤は適量を使い、微生物に影響を与える薬剤の使用は控えましょう。
    カビ取り剤や漂白剤などの使用はなるべくお控えください。
    次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系の消毒殺菌効果がある薬剤は、浄化槽内の微生物に影響を与える恐れがあります。使用する場合は、使用後少し多めの水で洗い流してください。
  • 風呂の水は、いっぺんに流さないようにしましょう。
    一気に流してしまうと、浄化槽内の処理しきれていない水が流れてしまう恐れがあります。
    また、大量の髪の毛も浄化槽内の装置異常の原因になりますので、流れないような対処が必要です。
  • ペットのし尿は浄化槽に流さない
    犬や猫などの糞は繊維質が多く、浄化槽で分解しにくいため、つまりの原因となります。